シンガポールでは
ホームステイは違法

留学支援センター

短期間のホームステイやシェアハウス、民泊などは法律で禁止されています。

まとめスライド

短期ホームステイは違法

シンガポールでの滞在先にホームステイの手配・斡旋をご希望頂くことがあります。しかしシンガポールでは法律で短期間のホームステイや民泊は禁止されているため手配できません。他国ではホームステイは一般的ですが国が変われば法律も変わることをご理解ください。

賃貸は最低3ヶ月以上

シンガポールは「住宅・部屋の最低賃貸期間」を以下のように法律で定めており、期間の短い短期留学のホームステイはお知り合いの方の自宅に無償で滞在するケースを除き事実上不可能です。

民間住宅(コンドミニアム・一戸建て等)最低3ヵ月間
公団団地(HDB)最低6ヵ月間
住宅種類別の最低賃貸期間

「教育目的は大丈夫」「授業料等を含めたパッケージなら大丈夫」と言われた…「実際に短期留学でホームステイをした」という話も聞きますが、あくまでもそれは名目・建前です。法令順守の観点から皆さんに事実を伝えずリスクを負わせるような無責任なことはできません。

実際、日本からシンガポールへの修学旅行ではホームステイを希望する日本の学校からの要望に応えるため、ホームステイ目的でお隣マレーシア・ジョホールバル郊外にある「ホームステイ村」に国境を越えて1泊2日で出かけることも一般的です。これもシンガポールではホームステイできないことが理由です。

Airbnbなどの民泊サイトに掲載されているシンガポールの部屋は「安ホテル・ドミトリー等の旅行者向け宿泊施設(短期滞在可)」や民間住宅の場合は「最低3ヶ月以上の滞在」が条件の部屋です。また稀に違法に短期旅行者に貸している部屋も掲載されています。

ホームステイは違法の根拠

他国でホームステイは一般的なため「本当に違法なのですか?」という質問を頂くこともあります。以下はシンガポール政府の住宅関連の監督官庁のホームページから該当する部分を抜粋したものです。民間住宅を担当するURA、公団団地を担当するHDBの2つの組織です。政府組織の公式見解ですのでご確認ください。

民間住宅の監督官庁URA公式サイトの記載

「Homestays」(ホームステイ)としての短期賃貸は不可と明記されています。

It is illegal for owners and tenants to rent out their properties for short-term accommodation. This includes renting them out as ‘hotels’, ‘hostels’, ‘motels’, ‘Bed and breakfast’, or ‘Homestays’ to short-term visitors, frequently done through online ‘home-sharing’ platforms.

所有者や入居者が自分の物件(住宅)を短期滞在用に貸し出すことは違法である。これには「ホテル」「ホステル」「モーテル」「ベッド&ブレックファスト」「ホームステイ」として短期滞在者に貸し出すことが含まれ、オンラインの「ホームシェアリング」プラットフォームを通じて行われることが多い。

出典元:Short-Term Accommodation - Urban Redevelopment Authority日本語版(グーグル翻訳利用)
公団団地の監督官庁HDB公式サイトの記載

The minimum rental period for each tenant must be 6 months per application. You are not allowed to rent out your flat or bedroom on a short-term basis, as it may disrupt the living environment and pose security concerns for our residents.

入居者の最低賃貸期間は1回の契約につき6ヶ月間でなければなりません。住居や寝室を短期で貸し出すことは居住者の住環境を乱し安全上の懸念があるため禁止されています。

出典元:Rental Period - Housing Development Board日本語版(グーグル翻訳利用)

摘発のリスク

違法なホームステイが見つかった場合、滞在者は法的には罰せられることはありませんが捜査協力を求められるほか、速やかな転居を求められ結果として予定以上の費用が発生することにもなりかねません。

またシンガポールの入国審査で申告した滞在先住所のオーナーとの関係性を問い詰められる可能性もゼロではありません。

一方、違法に貸し出していることが見つかったオーナーは罰金等のほか公団団地(HDB)は住宅没収の可能性もあります。そのようなリスクを負ってまで違法に貸し出すオーナーは金銭面等で問題を抱えていたり、法律を守る形では高く貸し出せない(部屋の設備や状態が悪い、交通の便が悪いなど)等の理由があるはずです。

実際の摘発例

以下はシンガポールの大手マスコミで報道された摘発の記事です。このように頻繁に報道されています。

2024年7月5日の報道

2019年以降「違法短期賃貸で86人が罰金または起訴された」という報道です。2020年4月~2022年4月までの2年間はコロナ禍の入国制限があり短期旅行者の入国は条件が厳しかったことから摘発の多くは2019年または2022年以降だと推測します。

2024年6月3日の報道

Airbnbでは今でも違法の短期賃貸を見つけることができるという記事です。違法であることを知らない外国人も多いのが怖いところです。

2024年5月27日の報道

Airbnbを使い複数の住宅を短期で貸し出していた女性に約2千万円の罰金が言い渡されました。以下がその報道(2024年6月3日)です。

2023年11月15日の報道

複数のコンドミニアムの部屋を短期で貸し出し、約1.6億円の売り上げを得ていた男にほぼ同額の罰金が言い渡されました。以下がその報道(2023年11月15日)です。

Man fined S$1.4 million for running illegal short-term rental business at 19 properties - CNA

He earned revenue of S$1.47 million for providing short-term accommodation at the 19 properties over one year and eight months, until complaints were made to the condominiums' management.

学生寮の場合

民間の学生寮もありますが学生ビザを取得している留学生を対象に学生寮の運営許可を政府から得ています。一部、短期留学生も宿泊可能な学生寮もありますが学校単位の研修旅行など団体のみ受け入れています。そのため短期留学の方の単独での学生寮滞在は実現困難です。

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